これにはまだ僕も答えは出ていませんし、そのプロトタイプの用途や組織風土次第なところがあります。しかし一つだけ確実に言えるのは、ペーパープロトタイピングやモックアップ等といった「絵に描いた餅」よりも、実際に誰かのペインポイントに好影響を与えうる「食べられる餅」の方が作っていて圧倒的に楽しい、ということです。もう少し掘り下げると、作り手が課題感を感じていた問題に少しでも変化を与えるという小さな成功体験こそがCreative Confidence(IDEO流に言う自己効力感、self-efficacy)をぶち上げることに繋がります。
プロトタイプの学校では、プロトタイピングという行為の数あるメリットの中でも、その「Creative Confidenceの底上げ」に最も主軸を置いています。これまでは「私はエンジニアでもデザイナーでも無いから自分では作れない」と思っていた人に、誰でもできるプロトタイピングという武器を授けることで、「プロトタイプくらいなら自分でも作って変化を起こせるかもしれない」という考え方にエンパワーすることを最終ゴールとしています。起業や事業創出という結果もその副産物として当然出てくると確信していますが、私達の目的はあくまでも個人のCreative Confidenceの底上げです。
そんな一風変わった(?)プロトタイピングへの想いをひとまず3つのワークショップへ凝縮させたのが、来週11月1日(火)から3週連続で始まる体験授業です。Vol.1「実動アプリのプロトタイピング」はありがたいことに完売しましたが、若干数増席しました。まだVol.2とVol.3も若干の余裕があります。アイディアはあるのに形にするところで立ち往生してしまう、そんな心当たりがある方は、職種や専門に一切関係なく是非この機会にプロトタイピングの簡単さと楽しさ、そして威力を感じに来て頂ければ幸いです。