Prototyping School Newsletter | 初のプロトタイプの学校 for Bizを実施しました
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Prototyping School Newsletter | 初のプロトタイプの学校 for Bizを実施しました

皆さんこんにちは!プロトタイプの学校の企画・運営を行っているIDEO TokyoのDiceと申します。最近の喫緊のテーマは、いかに余計なゴミを出さずにプロトタイピングを行うか、ということ。本質的にスクラップアンドビルドなプロトタイピングにおいて、「ゴミを出さない」というのはいささか自己矛盾ではあるものの、責任を持ってプロトタイピングのマインドセットを広めるためにその両立の試みを続けています。たとえば、PET-Machineというデバイスを導入して、通常プラごみとなるような洗剤ボトルなどのPETゴミから自分たちで3Dプリンターのフィラメントを作成していく予定です。

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組み立て中のPETMachine。
個人の方が作っているため、パーツ自体を全て3Dプリントする。

 さて、今回のニュースレターは、初の企業向けプログラムとして小林製薬株式会社様と4月から行っていた「プロトタイプの学校 for Biz」についてレポートします。

INPUTとOUTPUTを交互に繰り返す企業向けプログラム

 

企業向けプログラムである「プロトタイプの学校 for Biz」では、これまで体験授業でやってきたような「ワークショップ」と、そこで学んだテクニックを各自が自身の業務やプライベートに応用した上でその成果を振り返りながらディスカッションを行う「オンライン・チェックイン」を交互に繰り返します。こうすることで、研修でありがちな「その場だけで終わる」問題を極力回避するような設計となっています。今回の小林製薬様との実施は初の「プロトタイプの学校 for Biz」となりましたが、実際に多くの参加者がワークショップ後の一週間で自身の生活に落とし込んだアプリ、IoTデバイス、そしてウェブサイトを制作し、本プログラムの狙いである「他人任せにせずに、自らの手でアイデアに形を授けていく」勇姿を何度も見ることができました。今回は研修を通じて得た学びを3つ紹介します。

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プロトタイプの学校 for Bizのプログラムの一例

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6週間にわたって行ったプログラムの様子

1. 「自分でもできる」から始めることによる課題意識の拡張

プロトタイピングというスキルを手に入れる最大のメリットは課題の「自分ごと化」ですが、これがビジネスの文脈においても同様に通ずることを強く感じました。たとえば、実際に動くアプリや、公開されたウェブサイトを自分でサクッと作れるようになることで、個々人のCreative Confidence(自己効力感)が向上し、その結果として課題意識が拡張されます。すると、これまで手が届かなかった領域に自ら働きかけられるようになります。今回の参加メンバーからも「実用的で本格的なアプリが自分で簡単に作れるとは、この授業を受けるまで微塵も思っていなかった」「やってみなはれならぬ、つくってみなはれ。一種のパラダイムシフト」といった声が上がり、職種に関係なく「やってみる自信」がつくことで、組織としての能動性が上がることが期待できます。

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「実動アプリのプロトタイピング」の様子

2. 「自分でやってみた」からこそ高まる概念的な理解

 

自分で何かを作ってみることで初めて既存プロダクトの巧妙さに気付ける、というのもビジネスの文脈におけるプロトタイピングのメリットです。例えば、Glideで業務用のアプリを作ってみて、その使い勝手に対する不満や文句をチームメンバーから受けることで、UXについて経験的に理解できるようになります。ウェブサイトも、STUDIOを使って自分でモックを作ってみることで、これまで抽象的だった発注内容を、より相手に寄り添った形で具体性を持たせることができます。

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「公開ウェブサイトのプロトタイピング」の様子

3. 「あの人にはできた」から活性化されるチームの風土

 

全員で何かを作ると、残酷なまでにクオリティの差があらわになります。シンプルに元からセンスがある方もいれば、エンジニアやIT関連の職種の方は得てして自身でスクリプトを書いたりと変化球を使えたりします。これまで見えていなかった才能や素質が表面化し、ヒエラルキーを一時的に無視した上でお互いに教え合い刺激し合える、というのが組織としてプロトタイピングを学ぶ醍醐味である、という新たな学びがありました。

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「「IoTデバイスのプロトタイピング」の最終成果物の一例。
iOSのShortcutsに自身でセンサーやモーターを加えた、ファンクショナルプロトタイプ

プロトタイプの学校 for Biz、今年度分の実施を受付中です


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